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加齢によって、糸球体濾過量(glomerular filration rate:GFR)、腎血漿流量、尿濃縮力ともにほぼ直線的に低下します。GFRの低下をきたす要因は、腎血管の動脈硬化による腎血流量の低下や、硬化糸球体増加による機能ネフロン数の減少などが考えられます。加齢によって生じる腎硬化症では、少量の蛋白尿は認めるものの、血尿は認められません。尿濃縮力低下の症状は、夜間排尿の増加として現れます。
CKDは、腎障害の存在を示す所見(蛋白尿もしくはそれ以外の検査異常値)があるか、中程度以上の腎機能低下(GFR60mL/min/1.75m3未満)が3ヶ月以上持続する状態と定義されます。CKDの定義では、成員・組織型は問われておらず、従来の診断学の視点から考えると漠然とした印象を与える考え方です。このような疾患概念が必要とされる芦有は、軽度腎機能低下や検尿異常が腎不全への進行リスクだけでなく、心血管疾患(cardiovasucular disease:CVD)発症の強力な危険因子であるためです。
CKDの有病率は予想以上に高く、日本腎臓学会の慢性腎臓病対策委員会が全国の職場検診、成人病検診データをもとに推定したところ、GFR60未満が国民の18.7%(1,926万人)GFR50未満が4.1%(420万人)存在すると推測されました。腎臓では加齢に伴ってGFRは性差によらず低下します。わが国では60歳以上で、男性の25%以上、女性の40%以上がCKDを有していると推測されています。
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