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近年、加齢に伴う心血管系の病理学的変化に関連する物質として、蛋白糖化最終産物(advanced glycation endproducts:AGEs)が注目されています。蛋白質と還元糖が混在すると、蛋白質のアミノ基と還元糖のカルボニル基が非酵素的に反応してアマドリ化合物を形成します。この化合物から酸化、脱水、縮合などの複雑な反応を経て、多種類のAGEsが形成されます。生体内では、さまざまな構造のAGEsが産生されており、特に加齢や血糖値の高い糖尿病患者では、その産生量がおおくなって組織に沈着し、心血管系合併症、腎症などの発症に深く関連していることが明らかになっています。
アンチエイジングの観点では、カロリー制限があらゆる動物種において長寿をもたらす手段です。その責任分子は、哺乳類ではニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)依存性ヒストン脱アセチル化酵素であるsirtuin遺伝子ファミリーのSIRT1です。SIRT1は、細胞核内および細胞質に存在し、核内転写因子として、p53、PGC1α、FoxO、PPAR-γなどの分子と相互作用をすることによって、細胞周期、細胞分化、アポトーシス、インスリン/IGF-1経路などの代謝経路の調節による代謝制御など、多彩な生物学的作用を発揮することがわかっています。
レニン・アンギオテンシン系(RAS)阻害薬は、その臓器保護作用を期待して腎炎治療に用いられていますが、抗加齢効果も期待できる薬剤とも考えられます。RASは水・電解質・循環血液量および血圧の調節を行っています。レニンは主に腎臓の傍糸球体装置から産生されます。RASの主な作用は、アンギオテンシンIIによる血管収縮および血圧の維持や、アルドステロンを介したナトリウム排泄抑制、カリウム排泄増加などの電解質代謝です。加齢に伴って通常RASの作用は減弱し、ナトリウム保持能は低下します。
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