IL-6 インターロイキン6

IL-6は分子量21〜28KDa、等電点 5.0の 184個のアミノ酸(human IL-6) からなる分泌型の糖蛋白で、 4つのシステイン・2ヶ所のN型糖鎖結合部位を有しています。

IL-6 インターロイキン6

IL-6は分子量21〜28KDa、等電点 5.0の 184個のアミノ酸(human IL-6) からなる分泌型の糖蛋白で、 4つのシステイン・2ヶ所のN型糖鎖結合部位を有しています。また、IL-6遺伝子は第7染色体に位置し、5Kbの長さを持ち、5つのエクソンと4つのイントロンから構成され、G-CSFと有意なホモロジーを有しています。
1)B細胞に対して抗体産生細胞への分化を誘導し、免疫グロブリン産生の促進、T細胞に対してIL-2レセプター発現、キラーT細胞への分化誘導
2)造血幹細胞のGo期短縮
3)血小板産生増加
4)腎メサンギウム細胞・ミエローマ細胞の増殖
5)肝細胞に作用し、急性期蛋白の誘導

IL-6 transgenic miceによる実験より、ポリクローナル高γグロブリン血症・形質細胞浸潤を伴う脾腫・リンパ節腫大・メサンギウム増殖性腎炎・血小板増多症・血沈亢進CRPの上昇・低アルブミン血症等などの所見でIL-6産生増加が認められています。

検査材料:血清
測定方法:CLEIA
基準値:単位(pg/mL)4.0以下

異常値を示す病態・疾患
上昇する疾患:炎症性疾患

▽IL-6 インターロイキン6 のキーワード

▽次の記事、前の記事

糖尿病患者は癌になりやすい? | 若い女性の慢性頸部痛は高安動脈炎の可能性

健康診断・血液検査MAP-2:新着記事

MALDI-TOF MS 質量分析装置を利用した細菌同定
質量分析装置を利用することによって、コスト面で躊躇なく同定検査に進むことができ、一般細菌のみならず抗酸菌、真菌が約10分で同定可能になりました。また、アンチバイオグラムとの併用で、適正かつ迅速な抗菌薬選択に寄与できます。
抗二本鎖DNA抗体に関する推奨14〜18
ANA検査に関する推奨の14〜18は、抗二本鎖DNA抗体の測定に関する内容です
ANA検査に関する推奨1〜13 補足
ANA検査に関する推奨の1〜13は膠原病を診断するANAスクリーニング検査についての内容です。
抗核抗体(ANA)と抽出核抗原(ENA)という表記
一般に抗核抗体と呼ばれる、細胞成分に対する自己抗体試験に関する25項目の推奨では、その記載にあたり、まず最初にANAと抽出(可溶性)核抗原(extractable nuclear antigen:ENA)についての言及があります。
抗核抗体ANA検査の推奨recommendationの必要性
3段階で行われた推奨決定のプロセスの最終段階ではDelphi法が用いられており、最終結論として表示されている25項目の推奨にはそれぞれにDelphi score(mean±SD)も記載されています。
ANA 自己抗体検査に関する25項目の推奨
一般に抗核抗体と呼ばれる、細胞成分に対する自己抗体検査に関する25項目の推奨
IDH1/2遺伝子解析 グリオーマ
神経膠腫のIDH1遺伝子のコドン132、IDH2遺伝子のコドン172の変異を解析します。
自己免疫性膵炎 膵外病変の病態と関連した検査
下垂体炎は、視神経圧迫、汎下垂体機能低下症。抗利尿ホルモン分泌異常症(SIADH)、副腎機能低下症などの多彩な症状を認めます。MRI検査では下垂体、下垂体茎の腫大を認めます
自己免疫性膵炎の病態と関連した検査
自己免疫性膵炎では膵頭部腫大による下部胆管狭窄・閉塞をきたし、閉塞性黄疸で初発することが多いため、ビリルビン、胆道系酵素、アルカリフォスファターゼ、γ-GTP、の上昇を70〜80%に認めます。
自己免疫性膵炎
自己免疫性膵炎は、IgG4が関連するLPSP(lymphoplasmacytic sclerosing pancreatitis)が1型、GELを認めるものが2型と分類されています。

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint